コーヒーの味わい方や味の表現をプロのバリスタが解説!好みとの違いは?

コラム

当店では、「コーヒーの味の表現講座」というセミナーを開講しています。

ただ

「コーヒーの味の表現や味のとり方って一体なにをやっているのだろう?」
「コーヒーの味って好みとは違うの?」

と思っている方も少なくないのではないでしょうか?

そこで本記事では、コーヒーの味の表現やとり方などについて解説していきます。

コーヒーの味の表現に正解はない

まず、コーヒーの味の表現についてはっきりと言えることが1つあります。

それは「コーヒーの味の表現に正解はない」ということです。

初心者向けの表現をいろいろなコーヒー屋が挑戦している

たとえば、コーヒーの味の表現としてよく使われるものにコクやキレがあります。

でも、これにしたって正解はありません。

たとえば、ワールドバリスタチャンピオンの井崎さんは、自著の『世界一美味しいコーヒーの淹れ方』のなかでコーヒーの味について以下のような図を作っています。

コーヒーの味の表現
出典:コーヒーの味はどう表す?バリスタ秘伝の「味わい判定表」がすごい

これは、初心者の方に分かりやすいよう、コーヒーの味を以下の5つに分けたもの。

  1. キレ
  2. コク
  3. スッキリ
  4. まろやか
  5. バランス

でも、コクとキレといった表現についてもっと違う使い方をするコーヒー屋もいます。

それどころか、コクやキレといった表現すら使わないコーヒー屋もいるでしょう。

今のところ、コーヒーの味の表現に正解というものはありません。

フレーバーで表現するコーヒー屋が増えてきている

ちなみに、最近のプロのバリスタが使うことが多いのはフレーバーを使った表現です。
※特に、スペシャルティコーヒーを使っているコーヒー屋において

たとえば、下記のような豆の情報が添えられており、そこにはTasting NoteやFlavorという欄があります。

コーヒーのフレーバー

そこには、ブラッドオレンジやストロベリーといったフレーバーの表現が書いてあるわけです。

もちろん、コーヒーを飲んでブラッドオレンジの味がするわけではありません。

ただ、そのコーヒーのフレーバー(風味)をコーヒー全体のなかで位置づけるとしたら、ブラッドオレンジのような酸味や風味に感じられるということです。

ワインの表現でもすみれや、なめし革、レーズンといった表現をしますよね?

それと似たような表現の仕方と言えるでしょう。

コーヒーの味をとるのにプロはどうする?

さて、そんないろいろな表現の仕方のあるコーヒーの味や風味。

プロはどうやって評価するかというと、カッピングというテクニックを使うのが一般的。

コーヒーの品質を評価するカッピングとは?

カッピングとは

  1. コーヒー粉をお湯に浸漬
  2. そのコーヒーの良いところも悪いところも抽出
  3. 上澄みの抽出液だけをすすって評価する方法

下記のようなフォームを使って、コーヒーの品質や味わいを評価します。

カッピングフォーム
出典:Cup of Escellence Cupping Form

特に、スペシャルティコーヒーという高品質なコーヒー豆を使っているコーヒー屋であればこの評価方法が一般的です。

弊社もこのカッピングをやっています。

そのため、好みを排除し、ある程度客観的に評価できるような味のとり方をしています。

コーヒーの味の取り方もコーヒー屋次第

ただ、コーヒーの味の表現がコーヒー屋ごとに分かれるのと同じで、味の取り方もコーヒー屋によって違います

・ドリップコーヒーを淹れて味をとるコーヒー屋
・あえて家庭用のコーヒーメーカーを使い、家庭の味に近づけるコーヒー屋

などなど、コーヒーの味の取り方にも正解はありません。

「カッピングはあくまで最近主流のやり方である」とお考えください。

コーヒーの味や風味が分からない方へ

さて、ここまでを読んできて

「コーヒーの味や風味といったものがあるのは分かった。でもそれをとれる自信がない」

といった方はいらっしゃいますか?

実はこれ、コーヒー屋で働くスタッフでも抱く大きな悩みだったりします。

これに関して一言だけ言えることがあります。

それは「飲んで、実際に評価してみて慣れるしかない」ということ。

コーヒー屋が出しているフレーバーのコメントをもとに、それが本当に感じられるかを試してみるとよいでしょう。

もし、「自信がない…」「誰かに一度教わりたい」という方は、ぜひIMOMのセミナーをご利用ください。

「コーヒーの味の表現講座」では、コーヒーに関わる専門用語や、味を表現するのに必要なトレーニングなどを初心者向けに解説しています。

皆様のご参加を心よりお待ちしております。

バリスタセミナー

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