コーヒー豆は仕入れるといくらぐらいかかる?コーヒー卸豆価格は?

コラム

カフェなどでコーヒーを頼むと、1杯250円〜600円程度のお値段になります。

インスタントコーヒーは100g 900円程度。ドリップバッグは1袋150円ぐらいから……。

コーヒー豆であれば100g800~1200円程度でしょう。

ただ、これらは店頭価格のお話し。お店で提供するとなると、当然ですが卸用コーヒー豆の仕入れをすることになります。

では、店頭価格と卸用価格では違いはあるのでしょうか?

今回はコーヒー豆自体の卸価格についてまとめたいと思います。

カフェのコーヒー豆はどこで買う?自分で焙煎するの?

コーヒー豆

生豆と焙煎豆の違い

コーヒー豆には、「生豆」と「焙煎豆」があります。「生豆」は、焙煎する直前の状態の豆のこと。

対して「焙煎豆」は、その名の通り最後の焙煎処理を行ったあとの状態の豆を指します。焦げ茶色の一般的に想像される「コーヒー豆」はこちらですね。

自家焙煎をせず、すぐに挽いてドリンクにする、あるいはドリップバッグにしてお店に並べる場合はこちらを使います。

生豆は、焙煎を購入者側がする必要があります。また焙煎豆と比べて保存期間が長いため、長期保管に向いています。手間はかかりますが、焙煎具合で香味を追求したり、個人で徹底的にこだわりたい方はこちらのほうが良いかもしれません。

もし、コーヒー豆の焙煎にご興味がある方はIMOMでも焙煎セミナーを開催しているので、よかったらそちらをご覧ください。

ただ、カフェをやりながら自家焙煎をするのはとても大変。多くのカフェでは焙煎されたコーヒー豆を仕入れて提供するのが一般的です。

今回はお店のメニューとして提供すると想定して、焙煎豆の卸価格をメインに見ていこうと思います。

小売と卸売の違い

仕入れルートは、小売店と卸売業者があります。一般的に、カフェで提供する豆は、安く大量に仕入れることができる卸売業者から仕入れることになります。

小売と卸売では、価格の差が3~5割前後変わると言われています。卸売のほうが安いのです。
※卸売り価格を最初から設定していない自家焙煎店もあります

また卸売りでは小売店で扱っていない、そのお店特有のブレンドなどオリジナルブレンドを作るサービスもあることも。

オリジナルブレンドがあれば「お店独自のカラー」を出すことができます。

代わりに、1ロット1kgあたり〇〇円を最低△ロット、など業者にもよりますが大量に購入する必要も出てきます。

しかしカフェで提供する場合、一日に大量の豆を消費するわけですから、安く大量に仕入れられる卸売業者から仕入れたほうが、結果的には良いことのほうが多いです。

卸豆価格の相場

現在、コーヒー豆は高騰を続けています。生産国ブラジルやベトナムの環境問題による不作に加え、円安や運送費の高騰が原因で、生豆の輸入価格はコロナ禍前の約3倍になっています。

このコラムは2025年1月末時点での情報を元にしていますが、今後も高騰することが見込まれていますので、価格についてはあくまで参考程度に留めておくとよいでしょう。

ここでは1kgあたりのコーヒー豆の卸売り価格についてご紹介していきます。
※コーヒーは豆100gあたり8杯〜10杯程度淹れることができますので1杯当たりの原価計算にご利用ください

では本題です。

コーヒー豆の仕入れルートは以下の2つが一般的です。まずは価格について見ていきましょう。

卸売り業者ごとの価格の違い

大手卸売業者

UCCやKEYCOFFEEといった多くの方がご存じのコーヒー会社も卸売り販売をされています。

大手を利用する最大のメリットは安く、大量に仕入れられることです。

値段は1kgあたり2000円程度から
※1杯あたり20~30円

値段の例を挙げますと、

 

A店

ブレンド¥1,680
ブラジル ¥1,630
ベトナム・ルビーマウンテン¥1,660
コロンビア¥2,000
キリマンジャロ¥2,000
パプアニューギニア¥3,650
ジャマイカ¥5,160
(1kgあたり)

 

B店

ドリップ用¥1,200
エスプレッソ用¥1,200
(1kgあたり)

          

自家焙煎店では出せないレベルの安さで、原価をおさえたいなら大手焙煎業者がおすすめです。

自家焙煎コーヒー専門店

自家焙煎のため価格は高価になりがちですが、高品質なコーヒー豆を使用していたり、お店ごとに細やかな対応をしてくれるところが最大のメリットです。

また、大手企業のコーヒー豆を使うことはウリになりませんが、「〇〇ロースターの豆を使用」「〇〇大会チャンピオンの豆を使用」といった文言がお店のブランド価値を高めてくれます。

値段は1kgあたり5000円程度から。 
※1杯あたり50~60円

値段の例を挙げますと、

A店

ブレンド¥6,000
ウガンダ¥7,500
ウガンダ¥12,500
ケニヤ¥12,500
エチオピア¥25,900
(1kgあたり)

 

B店

ブレンド¥3,000
ブラジル¥3,500
グアテマラ¥4,000
インドネシア¥7,000
コロンビア¥8,000
(1kgあたり)

 

ちなみに、弊社IMOMは自家焙煎コーヒー店の区分に入ります。

卸価格は、1kgあたり大体¥4,000〜¥7,000のものが多いです。 
※1杯あたり40~80円

どちらの形態も、1kgから仕入れられるわけではなく、例えば「1ヶ月の発注量は3kg以上」「1回の注文は〇〇円~」など制限を設けている店が多いです。

「そんなに大量に仕入れて、味がイメージと違ったらどうしよう」と思われる方もいるかもしれません。

でも大丈夫。自家焙煎店を中心にサンプルを扱っているお店も多いため、そのあたりを利用しつつ、仕入先を選ぶと良いでしょう。

大手と自家焙煎店の価格以外の違い

大手卸売業者の品質と鮮度

専門用語コマーシャルコーヒーに強い傾向にあります。
※コマーシャルコーヒー:一般的に出回る価格帯と品質のコーヒー

自前で焙煎施設を持っていないことが多いため、他の専門店から仕入れた、焙煎済みの既製コーヒーを扱っていることが多々あります。つまり、お店で提供するとなると、他店と味が被る可能性が高くなります。また、仕入れや焙煎スケジュールが決まっているなどの理由で、鮮度が低い場合が多いです。

「とりあえず、ドリンクとしてコーヒーが必要」「利益率を高くしたい」という場合に依頼すると良いでしょう。

少し話はそれますが、業務用マシンのリース、卸売を行っていることがあります。また、シロップやフィルターなどの備品も扱っています。

 

自家焙煎コーヒー専門店

専門用語で言えばスペシャルティコーヒーに強い自家焙煎店が最近は増えてきています。
※スペシャルティコーヒー:最上ランクのコーヒー

自前の焙煎施設があるため、焼き立ての豆を卸してくれます。そのため、鮮度が高く、高品質な傾向にあります。

お店によっては味の相談にも乗ってくれるようです。

「こういう料理に合わせたい」
「大人っぽい雰囲気の店なので、苦目のものを提供したい」
「後味さっぱりがいい」

など、「味にこだわりたい!」という方におすすめです。

同じコーヒー屋のなかでも値段が違うコーヒー豆があるのはなぜ?

お店のメニューを見ると、同じ産地でも、あるいは産地のあとに「△△農園」という名前がついていて、値段が違う、ということがよくあります。どういうことでしょうか。

豆の値段が決まる条件の一つに、「トレーサビリティー」があります。これは「どれだけ生産過程を遡れるか」という意味なのですが、トレーサビリティーが高いほど高価になる傾向があります。

また、同じ国でも地域によって値段が違うことがあります。お米もそうですよね。

もう一つに、コーヒー豆の品質を表す点数が高いもの。実際にコーヒーを淹れて香りや味を評価し、点数化するわけです。この点数が高いほど、おいしい、そして高価な豆になります。

情報量が多いコーヒー豆、地域、品質などいろいろな要素によって値段が変わるということですね。

ちなみに、生産者や生産地のブランドなどの要素もあったりします。

コーヒー豆の価格についてまとめ

いかがでしたでしょうか。

豆や仕入先を選ぶポイントは、

お店で提供する際の値段
どこまで味を追求するか
お店のイメージにどこまで合わせるか

この3つになります。

ただ、なにもわからない状態から業者を探し、仕入れまでするというのは結構骨が折れるもの。

IMOMでは、コーヒー豆の卸売を行っております!ぜひご検討ください!

先に書いた通り、弊社は自家焙煎コーヒー専門店の区分に入ります。こだわりの豆をこだわりの焙煎で、お求めやすい価格帯にてご提供しておりますので、興味がある方はご相談下さい。

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