弊社ではバリスタを育成するトレーニングコースを実施しております。
そのためか、
最近では「海外でバリスタとして働きたいのですが、そのトレーニングもできますか?」というお問い合わせをいただきます。
そこで今回は、海外でバリスタとして働くためのイメージをつけるために、現役の海外バリスタに質問をぶつけてみました!
質問内容は下記の通り。
- どこの国のどこの街でバリスタをされていますか?
- 現在の期間はどのぐらいですか?(何年、何カ月など)
- 現地で働く前に、どこかコーヒースクールなどは通われましたか?通われなかった方は、どうやってバリスタのスキルを身に着けられましたか?
- どうやって今の職場は探されましたか?
- その職場で働くにあたってバリスタスキルのテストなどはありましたか?あればどんなことを求められましたか?
- その職場で働いていた時、コーヒーやバリスタに関するスキル・知識で困ったことはありましたか?お客様からのリクエストやクレームなど、もし具体的な事例があれば教えていただきたいです。
- もし、今後あなたの働いた国や都市でバリスタをしたいという日本人の方がいれば、どんな勉強やスキルを習得することをおすすめしますか?
- 最後に、 日本で海外留学者向けのバリスタコースがあるとしたら、 留学前のあなたにどんな内容を教えてほしい(ほしかった)ですか?
これから海外バリスタとして働きたい方には絶対に参考になる情報を7人の現役バリスタに聞いています。
ぜひ参考にしてくださいね!
オーストラリア(メルボルン)で働くバリスタの場合
- 働いている場所は?
⇒オーストラリア🇦🇺メルボルン - 働いている期間は?
⇒現在:約6ヶ月(トータル1年の予定) - どこで学んだ?
⇒専門学校バリスタコース卒業後、コーヒー関連の会社、カフェに就職 - どうやって仕事を探した
⇒Facebookのバリスタグループに経歴とプロフィールを投稿後、連絡を貰った - 働く際のテストは?
⇒オーストラリアはどのお店もトライアルというものがあります。基本的なバリスタスキル、スピード感、接客スキルが求められます。 - 働いていて困ったことは?
⇒スキル等に関する事では無いですが、オーダー時のスラングに困った事がある {例:”トリムミルク”とオーダーされたが分からなかった。聞いたらスキニーミルクの事だった(NZで使われているとの事)} - これから働く方はどんなことを身につければいい?
⇒・接客英語 ・基本的なバリスタスキル(メッシュ調整、基本的なラテアート、フォームの作り分け) ・🇦🇺のコーヒーの種類と作り方 ・ミルクの種類やカスタムの種類 ・日本でバリスタとして働いた経験 - 日本でバリスタコースがあったらどんなことを教えてほしい?
⇒使える接客英語
カナダやオーストラリアで働くバリスタの場合
- 働いている場所は?
⇒カナダ・バンクーバー、オーストラリア・メルボルン - 働いている期間は?
⇒カナダ・バンクーバー1年、オーストラリア・メルボルン半年〜現在 - どこで学んだ?
⇒日本でバリスタをしていました - どうやって仕事を探した
⇒facebookのメルボルンバリスタグループで自分の履歴書を載せたところ、メッセージが来ました。 - 働く際のテストは?
⇒履歴書を載せた際にラテアートの写真なども一緒に載せたので、スキル自体のチェックはほぼありませんでした。 - 働いていて困ったことは?
⇒英語でのカスタムの表現を知らなかったので、どんなものが欲しいのか分からない時がありました。Half strength, equalなど) - これから働く方はどんなことを身につければいい?
⇒英語一択ですが、未経験であればマシンの使い方などは日本で学んでおいて損はないと思います。 - 日本でバリスタコースがあったらどんなことを教えてほしい?
⇒よく使う英語の接客ワード。ですが、未経験であれば、マシンの使い方、オーソドックスなコーヒーメニュー、などかと思います。
カナダ(トロント)で働くバリスタの場合
- 働いている場所は?
⇒カナダ トロント - 働いている期間は?
⇒8カ月 - どこで学んだ?
⇒通っておらず、日本でも未経験だったため、主にYoutubeで勉強をしました。 - どうやって仕事を探した?
⇒インターネットで、「トロント カフェ」 で検索をして、雰囲気が良さそうだったのでレジュメをドロップオフしました。 - 働く際のテストは?
⇒テストはありませんでした。 ただし、コーヒーに対する熱量を認めてくださって雇っていただけました。 - 働いていて困ったことは?
⇒元々は未経験だったのもありますが、オルタナティブミルクの種類、ミルクメニューの違い(ラテ、フラットホワイト、カプチーノなど) - これから働く方はどんなことを身につければいい?
⇒自分は英語も話せない方で、ただただコーヒーに対する熱量を、認めてくださって雇っていただきました。また、自分はコーヒーを飲むよりも誰かに淹れるのが好きなため、それに関してもインタビューの時に伝えておりました。 あくまで自分の経験からはその仕事に対する熱量を持って伝えることができれば、未経験で、英語に自信がなくても海外でバリスタになるチャンスはあると思っております。 - 日本でバリスタコースがあったらどんなことを教えてほしい?
⇒ミルクのスチームスキル(インタビューの際に実際ラテを作る機会があるかもしれないため) また、コーヒーに関する知識だけでなく、ホスピタリティとして、サービスの仕方、問題が生じたときの対応)
オーストラリア(シドニー)で働くバリスタの場合
- 働いている場所は?
⇒シドニー / オーストラリア - 働いている期間は?
⇒約2年、現在もシドニーでバリスタをしています - どこで学んだ?
⇒大阪のカフェの専門学校に行っていました、その後6年間UCCでコーヒーに携わる仕事をしていました - どうやって仕事を探した
⇒一言で言えば知人の紹介 - 働く際のテストは?
⇒シドニーではバリスタ経験者は比較的簡単に仕事をが見つかるイメージです。逆を言えば経験者じゃないと難しいかと思います。 求められることは早く一貫性のあるコーヒーを作り続けること。 - 働いていて困ったことは?
⇒お客さまからのクレームは2年間コーヒーを作った中で1度もないです。日本と比較すると、みんなおおらかで怒る人が少ないからだと思います。 知識や技術はあるだけあれば良いと思います。さらに英語があれば完璧。 - これから働く方はどんなことを身につければいい?
⇒オーストラリアはエスプレッソの文化が強いのでエスプレッソマシンは上手く使えるようになってると良いと思います。味調整のための味覚トレーニングも大事。言語はわたしがほぼ話せない状況できたので偉そうには言えませんが話せなくても大丈夫だけど話せたほうが便利だとおもいます。笑 あとは、コミュニケーションのツールを持っておく事。例えば好きなスポーツや映画、音楽、旅行など。 ただコーヒーをいれるだけじゃないと思うので、コミュニケーション能力は高いほうがいいです。 - 日本でバリスタコースがあったらどんなことを教えてほしい?
⇒英語でのオーダーの取り方、その国にはどんなコーヒーがあるのか、大量にオーダーが入った時の捌き方、ですかね… お店によってメニューは違うのでなんとも言えませんが。。
オーストラリア(メルボルン・パース)で働くバリスタの場合
- 働いている場所は?
⇒オーストラリア メルボルン、パース - 働いている期間は?
⇒メルボルン10ヶ月、パース1ヶ月〜(現在も働いてます) - どこで学んだ?
⇒メルボルンで日本人のプライベートスクールに通いました - どうやって仕事を探した?
⇒メルボルンに住んでいる時に現在の職場(パース)にメールでレジュメとカバーレターを送り、翌週にトライアルを受けて決まりました。メルボルンでの職場はレジュメ配り、Facebook、Instagram、HPからメール、でした。 - 働く際のテストは?
⇒トライアルとして実際に朝7時半〜2時間ほどマシン前で働きました。ショット、ミルクスチーム、注ぎのうちミルクスチームのポジションを担当しました。また、その日のバリスタとオーナーにコーヒーを作って提供しました。 - 働いていて困ったことは?
⇒未経験で働き始めたので、まずバリスタとしてのワークフローに慣れるまで大変でした。高齢の方からは特に、コーヒーの温度がぬるいと指摘を受けることが多いです。スペシャリティコーヒーの豆を使ったカフェでは豆についての説明やレシピについて聞かれることも多くあり、幅広い知識が必要だと痛感しました。 - これから働く方はどんなことを身につければいい?
⇒ジャクを放置したミルク2・3杯どりスキル、飲食店で使う基本的な接客英語、その国・都市のコーヒーメニュー(メルボルンとパースでも違いました)、英語圏の名前(忙しいカフェではオーダー時にお客さんの名前を聞いて提供する時に呼びます) - 日本でバリスタコースがあったらどんなことを教えてほしい?
⇒完全英語でのロールプレイ、様々な組み合わせでの2.3杯どり
オーストラリア(複数の都市)で働くバリスタの場合
- 働いている場所は?
⇒オーストラリア、メルボルン、ケアンズ、タスマニア - 働いている期間は?
⇒3年目がスタートしました - どこで学んだ?
⇒メルボルンで日本人のプライベートスクールに通いました - どうやって仕事を探した?
⇒Facebook、Instagramをチェックして募集してる場所に連絡、人からの紹介 - 働く際のテストは?
⇒コーヒーマシンを使って基本的な動作、レジ、ホールの仕事、面接、 - 働いていて困ったことは?
⇒地域が違えば味の作り方も変わるし、コーヒーの作り方も変わるのでどこのバックグラウンドを持った人がそのコーヒーセクションを仕切っているのかをよく確認するようになりました。 ロングマキアートも田舎とメルボルンでは、お湯を出す出さないなどのルールや、MAGICのようなメルボルン独自のコーヒーなど - これから働く方はどんなことを身につければいい?
⇒素早く動く色んなものに順応できるようにスキルの幅を広げる 早く確実にできるトレーニング 自信を持つ なんでも出来るスキル、コーヒーを作れるだけではなくホールやレジなど - 日本でバリスタコースがあったらどんなことを教えてほしい?
⇒英語でコミュニケーションを取り、マシンの説明やコーヒーを作るところまでやれたら本番を想定しやすいなと思います。
オーストラリア(メルボルン)で働くバリスタの場合
- 働いている場所は?
⇒オーストラリア、メルボルン - 働いている期間は?
⇒メルボルンにきて4目ヶ月です。 - どこで学んだ?
⇒メルボルンのカフェで働きたかったので、日本のカフェで働いていたのとコーヒースクールにも月1で通っていました。 - どうやって仕事を探した?
⇒メールで応募したのと、もう一つはFacebookに投稿して連絡がきました。 - 働く際のテストは?
⇒面接の時に必ずコーヒーは作ってと言われるので、そこで綺麗なラテを作る事とスキル以外で、明るくフレンドリーに接しコミュニケーションを取ることです。 - 働いていて困ったことは?
⇒大きいクレームは受けたことはないですが、オーストラリアのミルク系のドリンクは少し熱めが好まれる気がします。もっと熱く作ってと言われたことはあります。 - これから働く方はどんなことを身につければいい?
⇒絶対に日本で経験をある程度積んでから来ることをおすすめします。いろんな国からワーホリでバリスタになりたい人がたくさん来ているのと、かなりの実力主義だなあと感じています。日本みたいに1から丁寧に教えるとか多分ないと思うので、経験ある方が絶対いいと思います。 - 日本でバリスタコースがあったらどんなことを教えてほしい?
⇒実際のオーダーの入り方、どのくらいの量のオーダーが入るのかなどです!
海外でバリスタとして働くための必要なスキル
まず、一番に言えるのは、ひとつ。
同じ海外でも国によってバリスタに求められるスキルレベルが大きく異なるということです。
カナダに比べると、やはりオーストラリアはテストもあり、スキルも求められます。
ほとんどのバリスタが日本で働いた経験があるか、コーヒースクールに通われています。
日本のバリスタ以上のスキルが求められる傾向
また、2杯どりや3杯どりといった複数杯の抽出スキル、ミルクフォームの作り分け、ラテの温度調整など、日本の一般的なカフェのバリスタよりも求められるスキルが多いことが分かります。
接客英語などは地域差によって異なるため、現地で学んでいくしかない部分があるにしても、もし未経験でバリスタになりたいと考えている方は、これらを学べる環境に行く必要があるでしょう。
ちなみに、弊社のバリスタ養成コースはこうしたミルクフォームの使い分けや、海外バリスタ志望の方に向けて複数杯の抽出スキル、オーストラリアの一般的なミルクメニューの作り方講座なども開講しています。
初心者で、それでも海外でバリスタとして働きたいという意欲のある方はぜひ無料説明会などをお問い合わせください。※メールやお電話でもご相談は承りますのでお気軽にご相談ください
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