美味しいドリップコーヒーの淹れ方

ドリップコーヒー コラム

コロナ禍以降、ドリップコーヒーは自宅のなかで気軽にできる趣味のひとつとして注目されてきました。実際、コロナ禍の最中には自宅用のコーヒー器具が普段よりも売れていたというデータもあります。

そんな自宅で気軽にできるドリップコーヒーですが、より本格的になステップに進みたいと思ったとき、どんな器具を用意して、どんな淹れ方をすればよいのでしょうか?

この記事では、ドリップコーヒーについて改めて基本的なところからレシピなどについてもご紹介していきます。

ドリップコーヒーとは?ドリップコーヒーの特徴は?

ドリップコーヒーとは

ドリップコーヒー


ドリップコーヒーとは、挽いたコーヒー豆にお湯をかけ、コーヒーの成分を抽出する方法の総称です。フィルターを使用してお湯をゆっくりと注ぎ、コーヒーの成分を抽出することで、香り高く澄んだコーヒーが楽しめます。

フィルターは金属フィルターやペーパーフィルターなど、いろいろなものがありますが、ここでは主にペーパーフィルターを使ったドリップコーヒーをご紹介します。

ドリップコーヒーは、日本では「ハンドドリップ」や「ペーパードリップ」という名前でも親しまれています。

ドリップコーヒーの特徴とは?

コーヒーの淹れ方にはいろいろなやり方がありますが、そのなかでもペーパーフィルターのドリップコーヒーはこんな特徴があります。

  1. 澄んだ味わいと香り ドリップコーヒーは、ペーパーフィルターがコーヒーオイルや微細な粉を除去するため、クリーンで透き通った味わいが特徴です。雑味が少なく、豆本来の風味を引き出しやすいです。
  2. 抽出方法の多様性 抽出方法や使用する器具(ペーパーフィルター、金属フィルター、ネルドリップなど)によって味わいが変わります。お湯の注ぎ方や温度、抽出時間も重要な要素です。
  3. 手軽さと楽しさ ハンドドリップでは、手軽に自宅で淹れられ、注ぐ速度や量を調整することで、好みの味に仕上げることができます。職人技を追求する楽しさも魅力の一つです。
  4. 淹れる際の香りの良さを楽しめる お湯を注ぐ際、コーヒーの芳醇な香りが立ち上るため、淹れる過程そのものも楽しめます。
  5. コーヒーメーカーを使ったドリップもできる コーヒーメーカーを使用する場合、均一な抽出が可能で、時間や手間を省くことができます。

ドリップコーヒーは、豆や抽出方法を変えることで、多彩な風味を楽しめる奥深いコーヒーの一つです。

ドリップコーヒーに必要な道具とは?

ドリップコーヒーに必要な道具
ドリップコーヒーを淹れる際に必要な基本的な道具をご紹介します。
それぞれの道具が味や仕上がりに影響を与えるため、自分の好みに合ったものを選ぶとよいでしょう。

ドリップに必要なコーヒー器具

ドリッパー

コーヒー粉を入れ、お湯を注ぐための器具です。素材や形状により抽出の特徴が異なります。

  • ペーパードリッパー:プラスチック、陶器、ガラスなどいくつかの素材があります。どの素材でもペーパーフィルターは必要です。
  • 金属ドリッパー:コーヒーオイルが残りやすく、濃厚な味わいに。ペーパーフィルターが不要。
  • ネルドリップ:布製フィルターで滑らかな口当たり。ペーパーフィルターが不要。

フィルター

コーヒーの粉と抽出液を分ける役割をします。ペーパードリッパーにのみ必要です。

  • ペーパーフィルター:紙製で使い捨て。澄んだ味わいが特徴。

ドリップポット(ドリップケトル)

細い注ぎ口を持つポットで、お湯をゆっくり、均一に注ぐために使用します。普通のやかんでもお湯の抽出量は買えられますが、お湯の量と注ぐスピードを調整しやすいので、細口のタイプがおすすめです。

コーヒーミル(グラインダー)

コーヒー豆を挽くための道具。挽き具合が味に大きく影響します。

  • 手動ミル:自分で挽く楽しみがあり、風味が落ちにくい。電動ミルより安価。
  • 電動ミル:スピーディーに挽けるので便利。手動ミルより高価

サーバー(またはマグカップ)

抽出したコーヒーを受ける容器です。サーバーに性能差はないので、ドリッパーが載せられるなら何でも構いません。

  • ガラス製サーバー:抽出過程が見えるので楽しい。
  • 直接カップに:少量を手軽に淹れる場合に便利。

スケール(はかり)

コーヒー粉やお湯の量を正確に量るためのもの。コーヒー専用のスケールでなくともかまいませんが、抽出している時間も計れるタイマーつきのスケールがおすすめです。

  • デジタルスケール:精密に量を計ることができ、安定した味を作れます。一概には言えませんが、高価なもののほうがタイムラグなども少なく、正確にはかれるものが多いです。

タイマー

抽出時間を計るためのタイマー。タイマー付きのスケールをお持ちの方には必要ありません。スマートフォンのタイマーなどでも可です。

お好みで追加すると良い道具

  • 温度計:お湯の温度を管理しやすく、適温(90〜96℃)で抽出可能。
  • 攪拌スプーン:抽出時に粉をかき混ぜて味を均一に。

これらの道具を揃えると、自宅でも本格的なドリップコーヒーが楽しめます。淹れ方に工夫を加えることで、毎回異なる風味を発見できるのも魅力です。

ドリップコーヒーにおすすめのコーヒー豆は?

ドリップコーヒーにおすすめのコーヒー豆
大前提として、ドリップコーヒーに使うコーヒー豆はなんでも構いません。”ドリップコーヒーに合わないコーヒー豆”というものはありません。

ただ、ドリップコーヒーは豆の特徴がよく引き出されるため、自分の好みに合った風味を選ぶことが大切です。産地ごとの特徴とおすすめのコーヒー豆を紹介します。※あくまで下記の特徴は目安です。作り方や同じ国のなかでも地域などによって味は変わってくるので、詳しくは店頭でお尋ねください。

1. エチオピア(Ethiopia)
特徴: 華やかな香りとフルーティーな酸味が特徴で、紅茶のような軽やかさがあります。
おすすめの方: フルーティーで軽やかな味を楽しみたい方。

2. コロンビア(Colombia)
特徴: バランスの良い酸味と甘み、しっかりとしたコクがあります。中煎りに適しており、万人受けする味わい。
おすすめの方: バランスの取れた味わいを求める方。

3. ブラジル(Brazil)
特徴: ナッツやチョコレートのような甘さとコクが特徴。苦味が少なく飲みやすいです。
おすすめの方: 甘みとコクのあるマイルドな味を好む方。

4. ケニア(Kenya)
特徴: 力強い酸味とフルボディのコクがあり、ジューシーで濃厚な味わい。
おすすめの方: 強い酸味や濃厚な味わいが好きな方。

6. グアテマラ(Guatemala)
特徴: 甘みと酸味のバランスが良く、チョコレートやナッツ系の香りがあります。
おすすめの方: 甘さと酸味のバランスを楽しみたい方。

焙煎度の選び方

  • 浅煎り(ライトロースト):酸味とフルーティーな風味を楽しむ。
  • 中煎り(ミディアムロースト):バランスの良い味わい。
  • 深煎り(ダークロースト):苦味とコクをしっかり楽しむ。

ドリップコーヒーにおすすめなコーヒー豆まとめ

ドリップコーヒーでは産地焙煎度によってさまざまな味わいを楽しめます。フルーティーな酸味を楽しむならエチオピアやケニア、しっかりしたコクを求めるならブラジルやグァテマラがおすすめです。

そして、苦いコーヒーが好きなら深煎り、フルーティなコーヒーが好きなら浅煎りを選ぶとよいでしょう。

自分好みの豆を探すのもドリップコーヒーの楽しみの一つです。

IMOMの美味しいコーヒーの淹れ方は?

IMOMの美味しいドリップコーヒーの淹れ方
美味しいコーヒーを淹れるには、適切な準備正確な手順が重要です。
IMOMの基本的なハンドドリップコーヒーの淹れ方をご紹介します。

IMOMのドリップコーヒーのレシピはなにより味わいのバランスがいいことです。
他店に比べると、酸味や苦みなどが突出しすぎないようなレシピになっております。

【必要な道具】

  1. コーヒー豆(中荒挽き)
  2. ドリッパー(ペーパーフィルター付き)
  3. 細口ケトル(ドリップポット)
  4. サーバーまたはカップ
  5. コーヒーミル(豆を挽く場合)
  6. スケール(はかり)
  7. タイマー
  8. 温度計(あると便利)

【基本のレシピ】

  • コーヒー豆:15g
  • お湯:240ml
  • お湯の温度:90〜95℃
  • 抽出時間:2分半〜3分

【手順】
1. 豆を挽く(中荒挽き)
新鮮な豆を中荒挽きにします。挽きたての豆は香りが豊かで、味わいも格別です。

2. フィルターをセットする
ペーパーフィルターをドリッパーにセットし、お湯で湿らせて紙臭さを取り除きます。(プロはリンスと言います)
その後、湿らせたお湯を捨てます。

3. コーヒー粉をドリッパーに入れる
中荒挽きにしたコーヒー粉をドリッパーに入れ、平らになるよう軽く整えます。

4. 蒸らし(30秒)
豆全体にお湯を均等にかけ、コーヒー粉を蒸らします。お湯の量は全体の10%程度(約30ml)。泡が膨らむのを確認してください。これにより、二酸化炭素が抜け、均一に抽出されます。

5. お湯を注ぐ(数回に分ける)

  1. 中心からゆっくりと小さな円を描くようにお湯を注ぎます。
  2. 一度に注がず、3〜4回に分けて注ぐのがポイント。
  3. コーヒー粉が沈んでから、再度お湯を注ぎます。
  4. (※全体で2分半〜3分を目安に調整)

6. 完成したコーヒーを注ぐ
お湯が落ち切るまで待つ。
サーバー内のコーヒーを軽く混ぜ、カップに注ぎます。

【ポイント】

  1. 均一な挽き具合:挽き具合が均一だと安定した味わいになります。
  2. お湯の量を一定に:注ぐお湯の量とスピードを一定に保つことが大切です。
  3. 抽出時間を守る:抽出が長すぎると苦味が強く、短すぎると薄くなります。

IMOMの淹れ方まとめ

美味しいコーヒーを淹れるコツは、新鮮な豆丁寧な蒸らし、そしてお湯の注ぎ方です。
手間をかけることで、自分好みの一杯に仕上がります。
何度も試して理想の味を見つけるのも楽しいですよ。

ドリップコーヒーを淹れるときの注意点

ドリップコーヒーを淹れるときの注意点
美味しいドリップコーヒーを淹れるためには、いくつかのポイントに注意することが大切です。
以下の注意点を押さえると、安定した味わいのコーヒーが楽しめます。

1. コーヒー豆の鮮度を保つ

  • 新鮮な豆を使用する:焙煎後2〜3週間以内の豆がベスト。酸化すると風味が劣化します。
  • 保存方法:密閉容器に入れ、直射日光や湿気を避けて保存。

2. 挽き具合の調整

  • 適切な挽き具合:中挽き(グラニュー糖より少し荒い粒の大きさ)が一般的ですが、ドリッパーや好みによって調整します。
    • 粗挽き:粒を粗く挽くこと。抽出時間が短く、軽い味わい。
    • 細挽き:粒を細かく挽くこと。抽出時間が長くなり、濃厚な味わい。

3. 適切なコーヒーとお湯の比率

  • 一般的な比率:コーヒー豆10gに対してお湯150mlが目安(1:15)。
  • 調整のポイント:濃いめが好きなら豆を増やし、薄めが好きなら豆を減らします。

4. お湯の温度

  • 適温:90〜95℃が理想。沸騰直後のお湯は避け、少し冷ましてから使用。
  • 理由:高温すぎると苦味が出やすく、低温すぎると酸味が出やすくなります。

5. 蒸らしの工程

  • 蒸らし時間:最初に少量のお湯を注ぎ、30秒間蒸らします。
  • 目的:豆に含まれる二酸化炭素を放出させ、均一に抽出するため。

6. お湯の注ぎ方

  • 一定のスピードで注ぐ:細い糸のようなお湯の流れを意識し、中心から外側に円を描くように注ぎます。
  • 分けて注ぐ:一度に注がず、数回に分けて注ぐとバランスよく抽出されやすいですが、一度に注ぐやり方もあります。

7. 抽出時間の管理

  • 理想の抽出時間:2分半〜3分が目安。長すぎると苦味やエグ味が強くなり、短すぎると味が薄くなります。
  • タイマーを使用:時間をしっかり計ることで、安定した味を出せます。

8. 使用する道具の温め

  • 事前に温める:ドリッパーやサーバー、カップをお湯で温めておくと、抽出温度が安定し、風味が良くなります。

9. 抽出後のケア

  • 抽出後すぐに飲む:時間が経つと酸化し、風味が落ちます。
  • 器具の清掃:使用後はすぐに洗浄し、次回も美味しいコーヒーを淹れられるようにします。

ドリップコーヒーは、豆の鮮度・挽き具合・お湯の注ぎ方が美味しさの鍵です。細かな点を意識しつつ、試行錯誤しながら自分好みの一杯を見つけていくのも醍醐味です。

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